茨城新聞 2025年03月26日掲載

警察の捜査手法解説 犯罪ジャーナリスト 小川氏が講演 茨城・つくばで県南西政懇
警察の現状や特殊詐欺などについて講演した小川泰平氏=つくば市吾妻
県南西政経懇話会の3月例会が25日、茨城県つくば市吾妻のホテル日航つくばで開かれた。犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が「日本の治安は大丈夫か? 新たな犯罪から身を守る」をテーマに講演し、現在多用されている捜査手法をはじめ、警察の現状や特殊詐欺などについて話した。

小川氏は凶悪事件発生時の捜査について、「まず防犯カメラを押さえるところから始まる」と述べた。車両の追跡などを行える「Nシステム」やDNA鑑定技術の向上についても解説し、「足で稼ぐ捜査手法から科学捜査やコンピューターを使った捜査に変わってきている」とした。

政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首が襲われた事件に触れ、「襲撃を見て警察官が取り押さえようともしなかった」と批判。警察官の質の低下を指摘し、「(現場の警察官の)経験不足。想定外のことが起こり、一歩が動かなかったのではないか」と分析した。

特殊詐欺については、「全くなくならない」と断言。2024年度の被害額が1千億円を超えていると説明し、「電話でお金の話をするのは全て詐欺」と注意を呼びかけた。