茨城新聞 2024年05月29日掲載
「中東和平の道、白紙状態」 酒井氏 ガザ情勢の課題訴え 茨城・つくばで県南西政懇

講演した酒井啓子氏=つくば市吾妻
各地の世論調査結果を示しつつ、1993年のオスロ合意による和平構想が「終わりを告げた」と指摘。パレスチナの自治は限定的で実質平等でないため、パレスチナ人から恒常的に不満が噴出し、ハマスの攻撃につながったと説明した。
今後のイスラエル側の方針は明確でないが、背景にある欧州でのユダヤ人迫害の歴史と建国の理念を踏まえ、「領土拡大を目指すのでは」と推察した。ガザの住民はイスラエル建国時の難民が多く「再び追い出されることに対する憤りは強く、逃げたら終わりと腹をくくっている人も多い」と話した。