茨城新聞 2024年05月24日掲載
イスラエルとハマス 衝突の発端、欧州に 青山氏講演 茨城・神栖で鹿行政懇

講演する青山弘之氏=神栖市大野原
ハマスはパレスチナのガザ地区を実効支配するイスラム組織で、昨年10月にイスラエルを攻撃。イスラエル側も応酬し、双方に多数の犠牲者を出す事態となっている。
この衝突について「単なるイスラエルとハマスの対立と捉えられがちだが、本来はアラブ諸国とイスラエルの対立の一環」と解説。「アラブ諸国が負けていったことで、残されたパレスチナの勢力とイスラエルの紛争に見えてしまっている」と指摘した。
さらに欧州で排斥されたユダヤ教徒がイスラエルを建国した経緯から「発端は欧州の近代化の過程に求めることができる」と説明。「歴史の流れの中で(衝突についての)捉え方がどんどん矮小(わいしょう)化されてきた」と分析した。