茨城新聞 2024年02月01日掲載

新春合同政懇 夢実現へ「自問自答」 柔道 滝本氏、五輪で学ぶ 茨城・水戸
「オリンピックを目指したことで得たもの」と題して講演する滝本誠氏=水戸市千波町の水戸プラザホテル
茨城新聞社主催の新春合同政経懇話会が31日、茨城県水戸市千波町の水戸プラザホテルで開かれ、シドニー五輪柔道男子81キロ級金メダリストで、駒沢大総合教育研究部スポーツ・健康科学部門准教授の滝本誠氏(同県坂東市出身)が「オリンピックを目指したことで得たもの」をテーマに講演した。滝本氏は「強くなるために自分でどうすべきか考え、自問自答しながらやってきた。考えて行動するのがどれだけ大事か学んだ」と語った。

滝本氏は2000年の五輪金メダル獲得までの過程を、映像を交えながら紹介。大学時代に先輩に誘われて酒を飲み過ぎ、体を壊した過去の失敗について披露した上で、「『これじゃいけない。子どもの頃に夢見たオリンピックに出たいのに』。そういう思いで考え方を改め、夜も出歩かず、睡眠や栄養をしっかり取る生活に改善した」と明かし、「少しずつ行動していった結果が、五輪代表につながった」と振り返った。夢の実現について「『こうしたい』という理想を持ち、今何をすべきかを、しっかり考えてやるべき」と語った。

実践方法について「まずは計画して、実際にやってみる。できたこと、できなかったことを検証し、反省して、次はどうしようか、また計画する。この繰り返し」と説明。さらに「答えが違ったら方向転換して、再度やり方を変えていく」と付け加えた。

いばらき大使を務めていることにも触れ「茨城の魅力を伝えられるよう、これからも活動していきたい」と語った。