茨城新聞 2021年06月22日掲載

五輪「試される大会に」 笹川スポーツ財団理事の佐野氏 茨城県南西政懇で講演
東京五輪開催の背景を講演する佐野慎輔氏=つくば市吾妻
茨城県南西政経懇話会の6月例会が21日、つくば市吾妻のホテル日航つくばで開かれた。笹川スポーツ財団理事の佐野慎輔氏が、「東京オリンピックはどうなる? どうする?」と題して、東京五輪開催に向けた舞台裏について講演した。佐野氏は「コロナ禍の開催で社会に何を残せるかなどを踏まえ、今後、五輪自体が生き残れるか、試される大会になるだろう」との見方を示した。

東京五輪は開幕まで約1カ月となり、代表選手が決まり、医師や看護師の確保など準備が進む。佐野氏は「コロナ対策だけでなく、暑さ対策や複合災害時の備えなど説明不足の点があり、いつまでたっても(国民に)不安が残る。その結果、『中止』論がついて回ることとなった」と指摘した。

一方で、五輪を中止した場合、経済的な損失が1兆8千億円規模に上ることを挙げ、開催を理由に、ファイザー社から約4万人分の新型コロナワクチン提供を受けていることなどを踏まえ、「中止にした場合、『約束を果たせない国』として日本の国際的なプレゼンス(存在感)の低下につながる」と、中止に踏み切れない事情を解説した。

■県南西政懇出席者(順不同、敬称略)
千葉繁(阿見町長)古澤諭(北つくば農業協同組合代表理事組合長)小林伸行(新みらい代表取締役)須藤茂(筑西市長)塚田一年(塚田陶管取締役会長)塩田尚(つくば市議会議員・山中八策の会)安藤真理子(土浦市長)荒正仁(東京ガスつくば支店長)塩谷智彦(東京電機代表取締役)藤井信吾(取手市長)古矢満(フルヤ建商代表取締役)馬場清康(ホテル日航つくば代表取締役社長)角川僚一(水戸証券つくば支店長)四本恵子(書家)青木美加(サンツクバ社長)服部惠子(県女性団体連盟元会長)【掲載は会員名】