茨城新聞 2021年05月26日掲載

県南西政懇 遠田氏 余震「危険性高い」 地震予測、在り方解説
地震予測について講演する遠田晋次氏=つくば市小野崎
県南西政経懇話会の5月例会が25日、つくば市小野崎のホテルグランド東雲で開かれた。東北大災害科学国際研究所教授の遠田晋次氏=地震地質学=が、「地震の予知・予測はどこまで可能か」と題して、地震予測の在り方などについて講演し、一般の地震予知について「外れも多く、的中率の実績を検証することが大事」とし、「予知」ではなく「予測」という言葉が適当と指摘した。

1995年の阪神淡路大震災後、国は従来の予知から基礎研究や長期予測へかじを切った。全国の地震予測地図を作り、内陸地震の頻度が高い場所をあぶり出した。気象庁の地震データや断層を見ると、地震の頻度が高い場所が分かり、一定の予測ができるという。ただ、遠田氏は「情報は埋もれているのが実情。もっと出していくことが大事」と述べた。

遠田氏は、東日本大震災や熊本地震を例に、地震後は余震が続く「クラスター」が発生するため、中期的な傾向の把握や予測はできると強調、余震は10年たってもあり「まだまだ危険性は高い」と警鐘を鳴らした。本県については主要な活断層は分布しないが、「いろいろなタイプの地震が起きる」と注意を促した。