茨城新聞 2021年04月14日掲載

県北政懇 「新技術、雇用生む」 慶大教授山本氏 AIの可能性解説
テクノロジーの導入による雇用環境への影響について講演する慶応大の山本勲教授=日立市幸町
県北政経懇話会の4月例会が13日、茨城県日立市幸町1丁目のホテルテラスザスクエア日立で開かれ、慶応大商学部の山本勲教授が「AIなどの新しいテクノロジー活用と日本の労働市場-コロナ禍での働き方の変化を踏まえて」と題し、講演した。人工知能(AI)の導入が社会的に進むことによる雇用環境への影響を中心に解説した。

山本氏は、新型コロナウイルスの感染拡大により加速した働き方改革で、高所得や正規雇用、大企業の労働者ほど在宅勤務は普及したが、そうでない人との格差があると指摘。AIなど新技術を活用して格差を是正することで、従業員の感染リスクを下げられるとの見方を示した。また、社会全体の約半数の職業・仕事がAIやロボットに置き換わるとの議論に関して、山本氏は議論の元となった論文が主観的な予測であると疑問を呈し、「新技術が雇用をつくる可能性もある。AIを利活用できる人材を増やせば、負の影響が軽減される」と強調した。

一方、非正規雇用者はAIの普及で失業のリスクがあるとし、仕事の高度化を可能にする再教育が重要だと説明した。