茨城新聞 2026年09月10日掲載

「地域人材輩出が役割」 佐川学長 大学事情を解説 水戸で茨城政懇
講演する茨城大の佐川泰弘学長=水戸市宮町
茨城政経懇話会9月例会が9日、茨城県水戸市内のホテルで開かれ、茨城大の佐川泰弘学長が「日本の大学、国立大学、茨城地域の高等教育の現在とこれから」をテーマに講演した。激変する大学の研究や教育事情を解説し、「地域の行政や教員、企業に人材を出すことがわれわれの大きな役割」と訴えた。

佐川氏は冒頭、激化する大学間での競争について紹介。「各国立大は国が作った6年間の目標に沿って計画を策定。計画の評価で、国からの運営費交付金の配分が変わる」。その一方で、交付金自体は年々減少。同大への交付金は約20年間で10億円減り、教職員数を減らす現状を説明した。

「自由に研究し、何十年後かに役に立つかもしれないという世界から、社会のニーズに直接的に応えることへと変わった」とし、2021年の科学技術・イノベーション基本法施行による大学の置かれる環境変化を指摘した。

人工知能(AI)の時代の到来で、理工系人材が不足し、文系人材があふれる予測を紹介。大学に求められる人材について「産官学で協力し、将来の地域についてイメージを膨らませながら、話し合う必要がある」と結んだ。