茨城新聞 2026年05月15日掲載

企業の危機管理解説 浅見氏 「誠実さが組織防衛」 茨城・日立で県北政懇 
講演する弁護士の浅見隆行氏=日立市幸町
県北政経懇話会の5月例会が14日、茨城県日立市幸町のホテルテラスザスクエア日立で開かれ、弁護士の浅見隆行氏が「事例で学ぶ企業の危機管理」と題して講演した。企業のさまざまな不祥事を例に挙げ、社内で問題が発生した場合には、迅速な事実確認と正しい倫理観に基づいた行動が重要と指摘。「経営者が誠実であることが最大の組織防衛」と強調した。

まず、不正会計や製品性能の偽装といった危機管理の失敗例を紹介。上層部からの圧力や現場の意識の低さなど、違和感を報告しにくい雰囲気が事態悪化の一因とし「組織内の空気感を見直して」と訴えた。

問題の発覚後、世間一般への周知を怠った例も示し、「ホームページやマスコミへのリリースを通して説明する公表義務があり、行政報告だけでは足りない」と説明した。

また、地域金融機関の不正が交流サイト(SNS)で暴露され広まった事例を取り上げ、「ローカルなコンプライアンス意識は、全国では通用しなくなっている」と警鐘を鳴らした。問題が発生した場合には最悪の状況を想定し、迅速に対応することが信頼回復への近道と述べた。