茨城新聞 2026年03月12日掲載

景気緩やかに改善 熊野氏 日本経済を展望 茨城・日立で県北政懇
講演する熊野英生氏=日立市幸町
県北政経懇話会の3月例会が11日、茨城県日立市内のホテルで開かれ、第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏が「2026年の日本経済の展望」と題して講演した。春闘による賃上げなどにより「日本の景気は緩やかによくなる」と予想した。

米国のイランへの攻撃による原油価格の高騰に対しては「各国が原油備蓄を放出する」と推測。価格抑制により「波乱のシナリオは回避できる」と見解を示した。ただし、戦闘が長期化する場合には約8カ月分の備蓄が残っている間に、政府が対策を練る必要があると指摘した。

今後の景気はトランプ関税や日中関係の悪化により一時的に低迷すると予測する。だが、賃上げ率はバブル崩壊以降最高を誇った昨年と同水準と見込まれ、「マイナスの影響は少しずつ減衰してく」と主張した。その上で「春先にはじわじわと回復し、秋ごろには(検討が進む)財政出動や消費税の減税などが効果を発揮して上向きに変わっていくのでは」と話した。

加えて、経済政策として人工知能(AI)の活用を提案。「生産性を向上させ、一人一人の稼ぎを増やすことが重要」とした。