茨城新聞 2026年02月04日掲載

「積極財政、円安進める」 エコノミスト・吉崎氏 国際情勢と経済解説 水戸で茨城政懇
講演する吉崎達彦氏=水戸市宮町
茨城政経懇話会の2月例会が3日、茨城県水戸市宮町のホテルで開かれ、エコノミストの吉崎達彦氏が「波乱の国際情勢と日本経済の行方」と題して講演した。今回の衆院選で与野党が公約に掲げる消費税減税を批判し、「積極財政は円安を進めるだけで無責任だ」と懸念した。

人手が足りず駅前の一等地でさえ再開発が滞る地方都市の事例を紹介。予算を用意しても形にできない事業が多い現状を指摘し、「積極財政で日本経済が力を出せることはない」と疑問を呈した。取るべき政策は、短絡的な減税ではないと強調。「半導体や造船など、国力として弱っている分野の立て直しや、インフラなど後に残るものへの投資を」と提言した。

また、トランプ米大統領の強権的な外交政策に世界が動揺する中、今回の総選挙で「安全保障の議論が全く争点になっていない」ことに危機感を示した。

当面、米国の防衛費増額要求に応え、「(国防に必要な)自前の装備を増やしていければ」と指摘。カナダや欧州など「ミドルパワー」の国々で連携を模索する動きがあり、「究極的にはこの?連合?に加わる必要があるかもしれない」と展望した。