茨城新聞 2025年09月17日掲載

相互関税、狙いは脱中国 武者氏 トランプ政策を解説 茨城・神栖で鹿行政懇
講演する武者陵司氏=神栖市大野原
鹿行政経懇話会の9月例会が16日、茨城県神栖市大野原のアートホテル鹿島セントラルで開かれ、武者リサーチ代表の武者陵司氏が「大揺れの世界と日本経済の行方」と題して講演した。トランプ米政権の「相互関税」について「中国依存を完全に脱却するために必要な政策」と解説した。

武者氏は、トランプ氏を「資本主義の改革者」と表現。「民主主義体制が持続するためには、資本主義による価値の創造と所得の再分配が必要と考えている」との見方を示した。

資本主義市場で存在感を示す中国が世界の経済システムを再構築する可能性について「トランプ氏が危機感を抱いている」とした上で、相互関税は中国の影響力を排除するために必要な政策と分析。米国にとって「物価上昇のマイナスより関税収入が増えるプラスの方が大きい」と話した。

日本経済については、株価や財政収支が上昇したものの消費は低迷しており「回復は道半ば」と指摘。今夏の参院選を例に挙げ「税負担を重く感じている働く世代の支持が、新興政党に集まった。日本でも米国のような既成秩序の崩壊が起きる可能性はある」と展望した。