茨城新聞 2025年09月04日掲載

「小さな犯罪徹底抑止」 元警視総監・高橋氏 国民の体感治安分析 水戸で茨城政懇
講演する高橋清孝氏=水戸市宮町
茨城政経懇話会の9月例会が3日、茨城県水戸市内のホテルで開かれ、元警視総監(第92代)の高橋清孝氏が「日本の治安と危機管理」をテーマに講演した。米ニューヨークの治安回復活動に触れ、「小さな犯罪を見逃さず徹底的に抑止することが、犯罪全体の発生を防ぐ」と強調した。

高橋氏は国内の治安について解説。警察庁が2024年に実施した日本の治安に関する国民への調査アンケートの結果について、「ここ10年間で日本の治安は良くなったと思うか」との問いに対し、「悪くなった」と答えた人は21年に比べ1割以上増えたと説明。「国民の体感治安が悪化している」と分析した。

近年増加する詐欺被害のさまざまな事例をも紹介。警察は、国際電話の着信規制や相談電話「#9110」の活用など、対策に鋭意取り組んでいるとした。

さらに、通常時からの危機管理の重要性について指摘。東日本大震災での津波による東京電力福島第1原発事故などを例に挙げ、「未経験の事態への備え」が急務とした。「安全神話が油断やマンネリを招く。備えるためには憂いを持ち、想像力を発揮することが必要」と訴えた。